なぜ不動産営業はブラックだと言われるか

不動産仲介業のお金の流れを追ってみるとすぐわかる。
一生の内に何度も取引するものでもないから、消費者がその問題に気づいておらず、
びっくりするようなことが、当たり前のように行われているのだ…。

そいうのをどうにかできないかなと思って、
バイヤーズエージェントのサイトを立ち上げたわけ。

具体的にお金の流れを見てみよう。

不動産仲介業者が仲介手数料を得る仕組みは、
次の図のようになっている。

problem_1

売主は売主側の仲介業者に、買主は買主側の仲介業者に、
それぞれ仲介手数料を支払う仕組みだ。

では、売主側の仲介業者に、直接買主が行った場合にどうなるだろう?
これは次の図のようになる。

problem_2

仲介手数料が両方から支払われるため、2倍になるのだ。
これを不動産業界用語で「両手」という。

仲介業者は、お客様が来店して物件を探す時に、
この「両手」の物件を優先して紹介することが多い。
顧客が望む条件に合う物件よりも、儲かる物件を優先してしまうのだ。
ここに、本当に望む物件に巡り合えない機会損失がある。

また、中古住宅を購入する際には、
リフォームをすることがほとんどだと思う。

もし仲介業者がリフォームの請負営業をしていたり、
リフォーム業者から紹介料(バックマージン)を貰っていたりする場合は、
顧客の望むリフォーム条件に合う業者よりも、
儲かる業者を優先してしまうことになりかねない。
ここにも、本当に望むリフォームを行えない機会損失がある。

また、仲介業者は物件を販売した時の仲介手数料で利益を得るので、
販売することを最優先に考えてしまうことがある。
なので、極端な言い方をすると、「売れればなんでもいい」わけだ。

本当に自分のためにはたらいてくれているかどうかをチェックするなら、
例えば次のようなこと考えてみて欲しい。

  • 「両手」の物件を優先することはないか?
  • リフォームの請負営業を行っていないか?
  • リフォーム業者から紹介料(バックマージン)をもらっていないか?
  • 買主の収入やライフプランに応じてシュミレーションし、ライフプランを設計し、その上で借入額、返済額などを一緒に考えてくれるか?
  • 建物に問題がないかチェックする方法などをアドバイスしてくれるか?
  • ハザードマップなどの公的書類から物件所在地に関する災害リスクを調査してくれるか?
  • 複数の取引事例や分譲時の価格から、価格の妥当性をチェックしてくれるか?
  • ネガティブ情報を開示してくれるか?

…どこまでやってくれるだろう?

今回立ち上げたサイトでは、
多くの人は人生で一番高い買い物になると思うので、
本当に自分のために考えてくれる仲介業者を選ぶべきだと考え、
このようなバイヤーズエージェントの条件を作った。

掲載しているバイヤーズエージェントは、この条件に賛同し、
買主のためにきちんとはたらくことを約束してくれているので、
将来住宅を購入する時の一つの選択肢として考えてもらえればと思う。

また、本当のプロが伝えてくれる不動産の知識に興味があるなら、
こちらのfacebookページに「いいね!」をしていただくと、プロが書くコラムの情報が流れてくるようになる。

正しい知識を持って、満足いく取引が増えるといいなぁ。

「バイヤーズエージェント仲介」リリースのお知らせ

※数日前から制限付で仕込んでいた記事ですが、ようやく一般公開です。

不動産購入の機会は、多くの人にとっては生涯に1度だけ。
賃貸についてもそれほど回数は多くないし、
物件を比べて見ることもあまりできず、商品(物件)の比較ができない。

売主はその物件のことをよく知っているが、
買主は購入するまでその物件の品質を知ることができないという、
情報の非対称性が存在する。

このことから、日本の中古住宅市場は、経済学で言うレモン市場によく例えられる。

Wikipediaではレモン市場について、

レモン市場

結果、売り手は高品質の財を売ることができず、低品質の財ばかりが市場に出回る結果となり、社会全体の厚生が低下してしまう。

と書かれているが、日本の中古住宅市場に当てはめると、
買主が品質を見分ける手段を持っていないことで、
高品質の物件が市場で本来の価値を認められず低価格で売られていて、
それが社会資産の損失につながっているという言い方の方が適切だろうか。

買主に取ってみれば高品質なものが安く買えればいいのだろうが、
その物件が高品質なものかどうかの判断ができないため、
逆に問題のある物件を本来の価値よりも高く買ってしまう危険性もある。

…それではまずいよね。ということで、
建物の価値を適切に判断して、「真っ当な価格」で取引できるようにしよう、
ということで、ホームインスペクションなどが行われるようになってきた。
また、万が一問題がある物件を買ってしまった時のための、
瑕疵保険などの制度も整いつつある。

ただ、一般の人がそれらの制度を調べて利用して価値を判断して…
というのはさすがに無理がある。
そこで不動産仲介業者を利用するわけなのだが…。

実は仲介業者によって、
不動産(とそれに関する)の知識が大きく違っていたりする。

また、不動産仲介の仕組み自体に問題があり、
(※「不動産流通の問題点」参照)
悪質な場合は買主の利益よりも、自社の利益を優先してしまうこともある。

信頼できる不動産仲介業者を選ぶことは本当に難しい。
それならば、そういうサイトを作ってしまおうということで、

バイヤーズエージェント仲介

バイヤーズエージェント仲介

というサイトを立ち上げた。

このサイトにおけるバイヤーズエージェントの条件を読んで欲しい。
これだけのことをしていただける仲介業者はなかなかいないはずだ。

あと、多くの人は勘違いをしているけど、
中古物件は、売りに出ている仲介業者から買う必要はない。
(※詳しくは「レインズって何?」参照)

どうせ同じ不動産仲介手数料を支払うなら、
信頼できる人を選んだ方が、納得した取引ができると思うので、
住宅購入を検討している方はぜひご利用ください。

また、直近で住宅購入を検討していない方でも、
連動しているfacebookページに「いいね!」をしていただくと、
バイヤーズエージェントが書いているコラムの情報が流れてくるので、
将来のために、知識をつけておくことをおススメいたします。

P.S.
最近不動産関連色々やっていますが、30min.のメディア事業の方も好調で黒字化しております。

ドラクエから学ぶ経済政策

アストルティアは、カネトルティアなのか?

いやはや。もうゲームの話というか、立派な経済の教科書じゃないかと。

オンラインゲームでは、運営者が経済をコントロールして、
インフレになったりデフレになったりしないように、
日々コントロールをしているわけですね。

その政策の基本方針として、
システムの生むお金 ≒ システムが消すお金
としているということですが、これはつまり、
貨幣の流通量をコントロールしていることと同じことかと。

敵を倒したりアイテムを拾うことでお金を生み、
店から物を買ったり、消費アイテムを使うことでお金が消されるわけだ。

ゲーム内で取引されているアイテムの値段を上げるには、
貨幣の流通量を増やせばいいし、
値段を下げるには、貨幣の流通量を減らせばいいわけ。

ドラクエでは一度装備した装備品は人に売れない。
装備品が流通してしまうと、買値と売値が近くなり、
システムが消すお金が少なくなってしまう。
装備品を流通させるとインフレに向かうわけだ。

他のことをいじらずに、この制限だけを外すとどうなるか?
貨幣の消費量が減ってインフレが起こることは容易に想像できるはずだ。

…で、現実世界のことをちょっと考えてみよう。

今日本での経済政策として、
デフレを脱却してインフレに向かわせたいわけだ。

そこで、今日本の経済において、
お金を消す役割を担っているものは何だろうと考えてみると、
国土交通省が住宅の寿命を、諸外国のように長くさせたいという理屈がわかってくる。

買値と売値の差が多ければ多いほど、
貨幣の流通量が減るわけなので、
買値と売値の差を減らせば、貨幣の流通量が増え、
インフレに向かうはずだ。

日本は諸外国に比べて、住宅の価値の下がり方が速い。
それはなぜなのかと、それに対する対策については、
来週18日(月)に公開する記事で書くので、お楽しみに。

100本ノックはじめます

正直に言うと、新卒の頃はモノが作れる方がエライと思っていて、
大手広告代理店などに就職した人よりも、
自分の方がデキルんだぜ!っと思ってた。

…人を見下した態度というのは跳ね返ってくるものだなぁと…。

自分で作ることから、企画考えたり、
ビジネスモデル作ったり、営業行ったり、
プロモーション戦略考えたり、
全部やってみると、どれも欠けちゃいけないんだなと思うわけ。

で、

アマゾンでは新サービスを作る時に最初にする作業はプレスリリース

みたいな記事をなるほどなーと感じるようになってきた。

最初にプレスリリースを作るか否かは状況次第だとは思うのだけど、
それだけプレスリリースというか、「人に何かを伝えること」というのは
とても難しいことなんだよという共感。

実は昨日今日と、そのことで悩み中。
こういう時、よくこの本を読み返したりする。

新・コピーライター入門

えぇ。若かりし頃、僕が見下していた広告代理店の人達のお話ですよ。
今思うと、やっぱり彼らはスゴイんです!
言葉一つにこれだけ悩む仕事もあるわけだ。

身の回りのサンプルなので偏っているかもしれないけれど、
Webディレクターとかプロデューサーで、
ここまで神経を使っている人はそんなに多くないんじゃないかな。

忙しい職種の仕事だと、どうしても「どれくらいの時間」頑張ったかの話になるけど、
言葉一つ生み出すために考えることも必要で、
「机に向かわない」という努力もアリなんじゃないかなぁと思ったり。
考えまとまるまで散歩してても、遊んでてもいいと思うけどね(飲むのはおススメしないけど)。
あとはとりあえず100本書くとかね。

…とりあえず100本ノックはじめますかね。

※僕の職種は人に言わせるとプログラマーらしいです。

3日でプログラミングができるようになる方法

若かりし頃、「そんなの3日でできるよ!」と言い放って怒られたことがあるけど…。

本当にできるようになるかは保証しないけど、
疑って考えている時間があったら、
その時間で試してみた方が結論出るの早いかなと。

最近よく聞かれたり、考えることがあるトピックなので。
あんまり好きじゃない釣りっぽいタイトルだけど、
ちょっと思うところがあったので。

よくある勉強方法として、
本を最初から読んだり、Hello World!から順番にサンプル試したり、
研修ということで一から簡単なものを作る課題を出したり…。

思うのだけど、これって楽しいの?

やってみればわかると思うけど、すぐに萎える。
で、どうしたらいいかわからなくなったり、
モチベーションが落ちて効率悪くなるのがオチだ。

僕は逆のアプローチの方がいいんじゃないかと思っている。
まず実際に動いている100行程度のサンプルコードを使って、
それを改変してみたり、何をやっているか少しずつ読み解くことから
始めてみるのがいいと思う。

例えば新卒未経験の人をチームに入れる場合、
最初は研修課題みたいなものを出すことが多いと思うのだけど、
僕はいきなり実践投入する。

チームに貢献できる仕事をしないとつまらないでしょ?

最初はデータを取得して、一覧として表示することからだ。
他の箇所で同様の処理をしているところをサンプルとして教えて、
軽く注意点を伝え、関数のリファレンスの書籍かURLを教えておく。
リファレンスの使い方は辞書と同じで、
最初から全部読ますようなことはさせない。

やっていることは、サンプルコードを改変していることとほぼ同じだ。
動きがあるからやっていて変化があって楽しいし、
チームにも貢献できるならモチベーションになるでしょ。
一番難しい、最初の取っ掛かりをクリアできてしまうんだ。
(実践投入なのでリリース前にはソースコードは全部チェックする)

これがある程度できるようになると、
一覧が長いからページングしてみようかとか、
表示をもうちょっとカッコよくしてみようかということを
ピンポイントでお願いする。

今まで人に教えてきた経験上、
分からないことが2つ以上重なるとダメになるので、
課題は一つずつにするのと、
チームに貢献できない期間が長くなると、
モチベーションがどんどん低下するので、
小さな貢献を積み重ねられるようにしている。

集中してやっていると、だいたい3日くらいで
わからないことを自分で調べるコツを掴んでくる。
これが一番大事だ。

自己解決できるようになれば、あとは自分でできるでしょと。

3日で一流にはなれるわけではないけど、
自分でできるようになる足がかりは作れるわけだ。

…だけど、この話をすると、「そんな低レベルじゃ意味がない」と、
馬鹿にされているのと勘違いをされることが多い。

けれども、プログラマーって結局、
わからないことを調べて、試して、やり直して…の繰り返し。
そのサイクルを回せるようになることが一番大事なんだよね。

そこのコツさえ掴んでしまえば、あとはもうできたも同然だと思うんだけどなぁ。。。

実は最近こんな研究結果が出てきたそうだ。

20時間で英語や楽器など新しいスキルを身につけるための4つのコツ

3日って、だいたいあってるでしょ?

ちなみに初期の30min.のiPhoneアプリは
GPSとWebView(スマホ用のWebはすでに作っていた)だけだったので、
Objective-Cとか未経験でよくわかってなかったけど、
金曜日の夜に初めてのMacを買いに行って、火曜日にはプロトタイプが動いていた。
土、日、月の3日間だ。

あと、本気で出来るようになりたい人には一つアドバイスを。
いきなりできるようにならなくても悲観する必要はない。

将来の目標との差を感じて悩むことに時間を使うなら、
まず目の前のことを一つできるようにするのに時間を使った方がいい。

あとは前ばかり見るんじゃなくて、
昨日の自分、一週間前の自分、一か月前の自分と比べてみよう。
少しでも進歩があれば、着実に進んでいるからOKだよ。

努力と才能のお話(続編)

前回の努力と才能のお話に反響があったので、
少し関連する話を。

前回の話の主旨としては、努力を否定する話ではなくて、
上手く行かないことを「努力の量」にしてしまうことが多く、
それがどうなんだろう?ということ。

大人になって思うのだけど、
「努力の質」について賞賛されることってあまりないねと。

残業して頑張っている人に「頑張っているね」というのはよくあるけど、
定時で帰る人に「その仕事を短い時間でさすがだね」とは言われない。
寧ろ「アイツはなんで定時なんだ」とねたまれているんじゃないかな。
実は後者の方が優秀じゃないかと思うのだけど…。

で、最近小学生などにプログラミングを教えるべきという、
早期教育の必要性を言われている。
確かに裾野は広がると思うのだけど、

早くから携わる(長い時間をかけて勉強する)=優秀になる

とは思っていなかったりする。

スポーツなど、体で覚えなければいけないものや、
伝統芸能など技術がいるものについては、
習得に時間がかかるのだと思う。

ただ、デジタルデータをいじくる仕事って、
知ってるか、知ってないかだけなので、
いままでできなかったことが、一時間後にすぐできるようになる世界だ。
時間という意味では、大きくなってからでも十分間に合うんじゃないかな。

あと、プログラミングの技術だけじゃなくて、

  • 人とコミュニケーションを取って作るものの具体像を詰める。
  • 費用対効果が悪い改変について説明して取り除く、もしくは相当の費用を要求する。
  • 時には理不尽な要求を受け入れて体力勝負や徹夜。
  • 気力体力の維持のために「良い意味で」わからないようにサボる。
  • 人を面白がらせるちょっとしたいたずら心。

のようなことが必要になってくるので、
いろいろな経験や、充実した学校生活を送ってたり、
運動部などで頑張ってたりという方がいいんじゃないかなぁと思う。

誤解のないように書いておくと、早期教育を否定するつもりは全くない。
それによって興味を持つ子供もいるだろうし、裾野も広がるだろう。

ただ、

若い頃にモノが作れている = 将来超優秀になる

というわけでもないと思うので、必須ではないのかなぁと感じていたり。

ちなみに僕は指定校推薦の学科がたまたま情報学科だったことが理由で、
大学入ってからはじめてこういう世界に入った。
(最初の授業は雑談か授業かの区別がつかなかったくらい)

なので、プログラミングを始めたのは18歳。
初めて自分のパソコンを買ってもらったのは19歳の時だったりします。