努力が報われないわけ

飲めない、走れない金曜の夜なので、たまにはマジメな話を。

高校生の時、一生懸命陸上競技をやっていたけど、
結果は酷いもので、5000mのベストタイムは16分37秒。
高校生とはいえ、将来箱根駅伝を走るような選手は、
13分台や14分台の前半というタイムを出す。
まぁ箸にも棒にもかからないようなタイムだったわけだ。

当時何をしていたかというと、
与えられた練習を一生懸命こなして、
どれだけ苦しいことをやるかとか、
継続的にトレーニングを積むことに一生懸命で、
結構努力したんじゃないか思っていたけど…

それなりに人生経験を積んだ結果、
どうもそれはおかしいんじゃないか?
と気が付くようになってきた。
いわゆる思考停止状態だったんじゃないかと。

実は最近ちょくちょく走っているのは、
そういう「苦しいこと」=「努力」ということへの
アンチテーゼだったりする。

最近のマラソンブームを見ていて、
タイムを上げるためには…みたいな方法論が色々あるけど、
多くの人は昔の自分と同じで、
言われたことを鵜呑みにしているだけだなぁと。

長い距離を速く走るために必要なことはシンプルだ。

・最大酸素摂取量を上げる
・パワーウエイトレシオを上げる
・エネルギーロスを小さくする

トレーニングをする理由はこの3つが目的なんだけど、
なんとなくトレーニングを継続していたり、
苦しいことをやると速くなると思っている人が多かったりする。
効率よくトレーニングできた方がいいと思うのだけれど。

まず、最大酸素摂取量を上げること。

これについてはインターバルトレーニングや、
ビルドアップ走など、ある程度手法が確立されているので、
大きく間違っていないだろう。

次に、パワーウエイトレシオを上げる方法。
簡単にいうと体重を落とすこと、ダイエットだ。
ただ、ダイエットの方法についても、
世の中に出回っているいろんな情報を、
自分の都合の良いように解釈しているだけの人が多い。
よくある間違いは次のようなやつだ。

・1日で1kgやせた
・糖質制限至上主義
・筋肉量を増やせば代謝が上がって「効率よく」やせる

ダイエットについてきちんと調べてみると、
客観的に正しいと思われる点は以下。

・脂肪1kgを燃焼させるのに必要なのは約7000kcal
・エネルギー保存の法則
・基礎代謝の計算方法

とうぜん1日で7000kcalの消費はほぼ不可能。

消費するエネルギーを摂取するエネルギーが上回れば痩せる。

基礎代謝の計算方法は諸説あるが、
除脂肪体重に20~30kcalをかけたものなので、
体重1kgが脂肪から筋肉に変わった場合、
1日あたりの消費カロリーは20~30kcalしか増えない。

国立科学スポーツセンター方式の28.5kcalを当てはめると、
脂肪1kgを燃焼させる7000kcalの差分を生み出すには、
245.6日かかってしまう…。

きちんと突き詰めると何をすべきか自明なんだけど。

最後に、エネルギーロスを小さくすること。
いわゆるランニングエコノミーというやつだ。

効率良く走るためにはどうすればいいか、
ランニングフォームの改善だが、
これも正しい知識がないと難しい。

僕の場合は左右の動作が対称でなく、
左の方が上手く使えていて、右が上手く使えていない。
その理由をずっと考え続けた結果、
肩甲骨を絞ることから腹筋、背筋の連動、
いわゆる体幹の使い方というのが少しずつわかってきた。

…で、日々トレーニングをしている中で、
苦しくなるような練習ではなくて、、
のんびり走る楽な練習の中で、
ランニングの動作を改善していく必要に気がつく。
苦しい時は動きを気にしていられないからね。

いや、そんなことわかっていたつもりだったんだけど。
本当に突き詰めて考えた時に、
ただ「腕はこう振るべき」とか、
「足の接地をどうするか」なんかではなくて、
効率良いランニングフォームで走るためにできていないこと。
そのために体の柔軟性の足りないところ、
上手く使えていない筋肉をどう動かして連動させていくか、
ということに行きついてくる。

自分ができていないところに向き合って、
それを修正する方法をきちんと考えて、
トレーニングをしながら直して行く。

修正すべき点が間違っていなくて、
改善するための方法が間違っていなければ、
必ず成果が出るわけだ。
成果が出ない場合はどちらかが間違っているので、
また突き詰めて考える。

…何が言いたいかというと、
高校生の時は苦しいことをやろうとしていただけで、
速く走るための方法をきちんと考えていなかったなと。

何も苦しいことをやることだけが努力でなくて、
正しい方法をきちんと考える努力もあるのではないかと。

苦しいことをせずに結果を出すことが妬まれるというか、
正しいことではないとうような風潮があるけれど、
それみんなで間違ったことをやってるだけじゃんと。

…とりあえず最近走っていて、
まだ特別なトレーニング(仕事の片手間でできないような)ことを
しなくても、まだまだ改善点がある状態なので、
もう少しアッパーサイドがあるんじゃないかなぁと。

仕事でもそうだけど、
「何が悪いかわからない」状態が一番難しくて、
「悪いことがわかっている」状態って、
それを改善すれば良くなるので、まだ楽なんじゃないかなと。

みんな口々に「努力している」と言うけど、
ちゃんと考えていないよねと。

…まとまりないけど。そんなこと考える金曜の夜も悪くない。